宿題するから利用して
白いシーツを悠長に被る近藤洋平は柔らかな瞳を俺に向けて、ちっとも腹を立ててこない。
どうして同い年なのに精神面で差があるのだろうか。
考えたら情けなくなるばかりだから、彼はただのお調子者だと必死で位置付けた。
「じゃあ、俺、戻る」
未熟な自分が見守る理由もないので、体育館に戻ろうとしたら、
「あの! 近藤くん居ますか?」と、可愛らしいシュガーボイスが響いた。
なぜか魔法がかかって白い世界が可愛らしい花畑に感じられた。
「体育、怪我したって、聞いたん、です……けど」
うちの保健室の先生はありがちに白衣の下は露出した服のグラマラス美人ではなく、
昭和の商店街が似合う中年女性だから、少々発言がオバチャンめいている。
案の定、「あーあ、若いわねぇー、どうぞどうぞ」と茶化し、至って健康な少女の入室を許可した。