君は偽りのキスをして笑う


「やっぱ、美亜じゃん。偶然」

なんで、普通に笑えんの。


噂で聞いた。

『広人、まだ白崎に未練あるらしいな。』

あたしの事なんか、早く嫌いになればいいのに。


どうせ、体目当てだったんでしょ?

「偶然…だね」

あたしは無理に笑う。


早く…どっか行って。


「なあ、美亜。今暇?」
「え…」
「暇ならさ…」

い、嫌…


口を開こうとする広人が…怖い。

悪い言葉しか浮かばない。


「俺と…」
「美亜!!」

広人が話しだそうとした時に、後ろから声がした。


振り向くとそこには…


< 26 / 31 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop