五里霧中



適当に手を伸ばしてみたところで、そこに広がっているのは限りない闇。


今にも吸い込まれてしまいそうだ。



どこを見ても君はいなくて。


どんなに叫んでも君には届かなくて。


頭がどうにかなってしまいそうで。



耳元では君の悲痛な叫びが続いているのに、オレの手は君に届かない。


腹立たしい。


それにもどかしい。




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