五里霧中



暗闇は怖い。


だってなんにも見えないから。


自分によく似たキミの横顔も、暖かく包み込んでくれるその掌も。



孤独な自分に慟哭する。


独りはいやだ。


寂しいのはいやだ。


ずっと二人で生きてきたのに。



どこに行ったの?


早く迎えに来て。


ここはとても寒いの。


だから、早く来て温めて。



< 190 / 351 >

この作品をシェア

pagetop