五里霧中
もしも自分がシャボン玉だったら、って考えたことがある。
ほら、歌の歌詞にもあるでしょ?
シャボン玉とんだ、屋根までとんだ。
屋根までとんで、壊れて消えた。
私もそんなふうに消えることができたなら。
そしたら、こんなに苦しむこともないのに。
鳥のように空を飛ぶことができたなら。
そしたら、ここからすぐに逃げ出すことができるのに。
人間なんて、大人なんて、大嫌いだ。
だから私は私自身のことも、大嫌いなんだ。