五里霧中



深く溜息をつくと、レイは不満そうに顔を歪めた。



「溜息とかやめてよ。そういうのは大人のすることだよ」



「僕らだってあと二年で大人だよ」



「嘘つき。大人にはならないって約束でしょ?」



そう言いながら、レイは僕に歩を進める。


後ろでクロが息を呑んだのがわかったけど、振り向かなかった。



ていうか、逃げればいいのにと思った。



< 316 / 351 >

この作品をシェア

pagetop