五里霧中
困ったな。
こうなるとリンの機嫌を復活させるには「にぃに」パワーが必要になってくる。
あんまり他の子たちの前で「にぃに」になるのは遠慮したいんだけど。
そこはみんなもわかってくれてるよね、と思いたい。
僕はリンの前にしゃがみ込み、あやすように髪を撫でた。
「じゃあ僕と一緒に掘ろうか」
みんながいる場所より少し離れたエリアを指さして言う。
するとリンは途端に笑顔になり、
「うん!」
大きく頷いて見せた。