My Little Girl(加筆修正中)



「亜澄ちゃんは告白されたら『ごめんなさい』って断ってた?」

「何を言ってんですか。私、告白された事なんて一度もないですよ。はい」

エラソーに言うことじゃないと思うが。

謙介と北本は笑い

大原は溜め息。

「田沢も仲秋先輩と一緒で告られても気づいてなかったから」

謙介と北本が

「えっえぇぇぇ…」

綺麗なユニゾンだ。

「ほんとにほんとかよ、亜澄ちゃん『ほんとに分からなかったの』」

アズは目をパチクリさせ

「えーと…あのぅ、大原君?」

大原に救いを求めてる。

俺は笑いを噛み殺すのに必死だ。

「中学ん時、結構田沢目当ての男子多かったんだよ。田沢は単にみんな親切でいい人ねつってただけ」

「だ、だってみんな親切だったよ。それに好きなんて言われてないし」

思い当たったのか吃りがちだ。

俺と大原は溜め息、謙介と北本は笑ってる。

「だって好きってはっきり言われないと分からないじゃん」

逆ギレしてる。

「…言えるわけないだろう。言い出す前にニコッて笑って『じゃあね』って離れてたくせに」

「あ、あれは、奏ちゃんが大原君以外の男子と余り喋っちゃ駄目だって言ってたもん」

みんなの視線が俺に集まる。

「男は何考えてるか分かんないからって」

頼む!

それ以上言うな!

「ブッ アハハハ…」

謙介が大爆笑!

それに釣られて大原と北本も…

俺は、それこそ苦虫潰したような顔だろうし、アズは1人キョトンとしている。




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