弟以上☆恋人未満~バレンタインデーの贈り物~
『皆さんお騒がせしてすみません』
SHIROが他のお客さんに
深々と頭を下げた
『ユタカさんごめんやで。お客さん追い出してしまって』
『いやSHIROさんありがとう。俺もそろそろまずいなって思ってたから』
それから私の方を向いて
『姉さん大丈夫?びっくりしたやろ。大声だしてごめんやで。姉さん壁側に座り』
SHIROに言われるがまま
席を変わった
私の心臓は
めちゃくちゃ早く動いてる
穏やかなSHIROの中に
こんなにも激しいSHIROがいる
初めて見たSHIROに
びっくりしたけど
ドキドキしてるのは
それだけやなく
SHIROが言った
『俺の大事な人…』
この言葉にドキドキしてる
SHIROが言う
大事な…は
大事な姉さん
私のことは
姉のように思ってるだけ
そんなことわかってる
わかってるけど
胸が勝手に騒がしくなる
ドキドキが止まらなかった