月に秘めた恋
湊君の手が 私の頬に触れる


「なんか・・・ごめんな?


困らせて」


「そんな事・・・ないよ?」


湊君は 悪くないから


「そろそろ・・・帰るか


もう暗いしさ」


空は薄暗かった


本当だ・・・気付かなかったな


「送る」


「・・・うん」


私は湊君に駅まで送ってもらった


新しい家は 学校から


少しだけ遠い


「時間大丈夫か?」


「うん」


「未憂・・・何かあったら


俺に言えよ?」


「うん・・・わかってる」


わかってるよ


だって 湊君は優しいから


ふと 空を見ると月が出ていた


半月・・・か


少しだけ 寂しそうに見えるのは


気のせいかな?


李生は 今頃どんな気持ちで


私達を見てるんだろう?
< 287 / 390 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop