レクイエムロード
 アークとルイ、彼らはまた互いに顔を見合わせ軽く頷いた。アークは立ち上がり特徴的なネックレスを強く握り締めると、強引に鎖を引きちぎった。
刹那、帯剣の部分から光が眩しく発生し球体へと変わった。その光の球はみるみる内に形を変える。
光が収まるとそれは見るからに切れ味が良さそうな帯剣へと変わった。アークはそれを握り締め、全速力で一方向に向かう。
アークは広場へと出た。そこには人の形こそはしているが、目が目で人間では無いことがすぐにわかった。
アークは高くジャンプする、周りの木々よりも高く。帯剣を下に突きつけそのまま――落下する。
その攻撃は突き刺す――というよりも叩き付けるというほうが近かった。
 直撃――帯剣はその"悪夢"の腹部を貫通した。傷口からどす黒い血のようなものが吹き出る。
アークはそれが体に触れないように瞬時に帯剣を抜き出し、後ろに飛びのいた。アークはそのまま立ち止まった。
アークの後ろから大きな槍――薙刀を両手に持っている青年――ルイ・ファルロスが迅速な勢いで走ってきた。
薙刀の刃の部分を腰の横に置いた。"悪魔"の間合いに入るとルイは薙ぎ払うようにして胴体を切り離した。
 "悪夢"の体の断面からはどす黒い血と共に内容物などがぐちゃぐちゃになって飛び出してきた。
途端に鉛の玉が"悪魔"の額を貫通した。アークの援護射撃が見事に命中したのだ。
< 6 / 7 >

この作品をシェア

pagetop