月夜に舞う桜華
(――――まだ、心の準備出来てないんだけど)
はあぁ、とため息で誤魔化すが内心心臓バクバクだ。
このドライブが終わって倉庫帰ったら、皇蘭に乗り込む、のか………。
(………和)
果たしてお前に会ったらあたしはどうなるのかな。
「桜姫、ヘルメットです」
銀色の半ヘルを渡されて反射的にそれを受けとる。
「――――名前、何て言うの?」
「俺っすか?雷心って言います」
「よろしくね」
「はい!」
エンジンをかけ跨がる雷心の後ろに乗り込む。
ヘルメットを被り、雷心に掴まる。
「行きますよ!!!」
爆音をたてながらバイクか走り出す。振り落とされないようにしがみつきながらとりあえず、今はこのドライブを楽しもうと思った。