【完】─片思い─
「そうか。…じゃあ、息子に託すはずだった私の夢を、聞いてくれるか」
「ぁ、はい…」
夢──…?
「『世界中の人が、幸せになること』だよ」
「…!」
それは…また大きいな。
東みたい、と思い苦笑いした。
「一人一人が、『自分より不幸な人がいる』。そう思えば、幸せになれると思わないかい?」
優しい笑顔に、あたしも微笑んだ。
「…はい」
「じゃあ、またね」
あたしは小さくお辞儀をして、東のところへと向かった。