おんりー☆らう゛
「…へッ?」
我ながら、間抜けな声が出たな、と智は思う。
奈々は顔を上げてキッとした目で智を見る。
「それでも…聖は一方的に怒ってばっかだったもん!あたしだってめちゃめちゃ傷ついたんだからッ!」
そう言って腕を組んで、奈々はプイッとそっぽを向いてしまった。
(聖が一方的に怒って、自分はめちゃめちゃ傷ついた……か。)
智は、ふう〜と息を吐いて、もう一度真剣な目で奈々を見つめた。
「確かにそーかとも思うが…それは被害妄想っつーか…自分のことだけ考えてんじゃね?」
「―――ッッッ」
奈々は体を硬直させた。
今の言葉が、頭の中でグルグル回り続ける。
"それは被害妄想っつーか…自分のことだけ考えてんじゃね?"
被害妄想……
自分のことだけ……
「あいつもこともちゃんと考えてっか?」
更に智は、奈々の気持ちを伺うように、そっぽを向いている奈々の表情を横から見つめた。
奈々は少しの間、口を開けていた後、唇を噛み締めて、小さく言葉を発する。
「………それは………考えて…」
「…ねぇよな?」
言葉を詰まらせた奈々に、智はすかさず言葉を投げる。
奈々の表情は、だんだん弱気になっていった。
「……そーかも…」
ついに奈々は、それを認めた。
少し安心したようにホッと息をついて、智が話し出そうとした。
「ならッ―――――」