ずっと先生。


 「入ったばっかりだから教えとくけど、宿題に空欄はあり得ないから。わかんなかったら質問して、答えを書いて授業に来なさいよ。」

 あたしは答えがわからなくて、途中までしか式を書いていない問題をながめた。

 「じゃあ、これ、わかんないんですけど」

 そういって、あたしは体を横にずらし、後ろに立っていた相原先生にノートを見せた。

 「どれどれどれ・・・」

 先生、どれが一個多いです・・・
 先生が後ろからあたしのノートを覗き込む。

 ・・・先生からやわらかいシャンプーのニオイがした。

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