leicht bitter~bitter sweet続編 side 健一~
 その声に反応したオレは、今まで堅く閉じてた目を開けた。
 目の前には予想に反せず、戸惑いを隠せんといった二人……その表情に責められてる様な気になる。

「言っとくけど、邪魔しよう思って行ったんちゃうからな! ちゃんと諦めるつもりでッ…………」

 諦める、つもりやった。けど結局、諦める事も出来んと引き摺りまくって傷つけて……その上、相手の事を考えずに自分が楽になりたいが為に自分勝手に想いを打ち明けている。

 自分が酷く滑稽に思えてきた――――叶えへんとわかってて気持ちを伝えて何になる?

「…………今更言ったって信用ないやろうけど、打ち明ける気ィなかったんや……。ずっとオレの中に閉まっとくつもりで……。


 そやから、さっき言うた事は忘れてくれ……。時間取らせて悪かった」

 ……逃げ出したい。これ以上惨めな姿を晒したくなかった。

 踵を返したオレは、二人とは逆の方へ歩き出す……。




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