君を想うとⅢ~True love~


「伊織がアレをやるなんて考えられない!!
ウソだよな?ウソだろ?伊織っ!!」





しゅ、しゅーちゃん!!

この期に及んで…
突っ込む所がソレなの!!??






しゅーちゃんの残念さにガックリ肩を落としていると




「ふっふー。それがしてくれたんだな~♪」


「ウソつかないで下さいっ!!
伊織はどんなに頼み込んでも絶っ対やらない女ですよ!?」


「それはお前だけの話だろ?俺にはちゃーんとしてくれたもんね~♪♪」


「ウソだっ!!
絶っっ対ウソだっ!!」


「ウソじゃないよ。」


「いーーやっ!!絶っ対ウソだ!!」





男達は…
私の目の前でワケのわからない、醜い、醜い争いを繰り広げていた。







「あ~、ヤダヤだ。
負けた男の遠吠えは醜いねぇ。」





勝ち誇ったかのように、桐谷慎がしゅーちゃんを見下ろすと





「はっ!!??
なんなんスか“負け犬”って。その言葉、そっくりそのまま部長に返しますよ。」






しゅーちゃんも負けじとイヤミの応酬。








バチバチと見えない火花を散らしながら、2人にらみ合っていると。





「あっ!!」





突然しゅーちゃんが思い出したかのように大声をあげて私の顔をパッと見た。






「あ!!そうだ、伊織。
大事なコト忘れてたわ!!」


「…は、はいっ!?」


「さっきパソコン開けたら早坂さんからメール来ててさ。
島こずえの水着のコトで話があるから午後時間を取ってくれって言ってたぞ??」






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