君を想うとⅢ~True love~


「ウソ…だよな?
ウソだって言ってくれよ…、伊織!!!!」



しゅーちゃんは泣きそうな顔をしながら私の目をすがるようにジッと見つめる。






――しゅーちゃん……。







まだハッキリ答えも出してなければ二人に何も伝えてさえいないのに。

ハッキリ桐谷慎を選ぶと宣言したワケでもないのに。


簡単に桐谷慎とHをしてしまった私が信じられないという目つきで、しゅーちゃんは私を見つめる。






「しゅーちゃん…」








その瞳に耐えきれなくて。




「しゅーちゃん…っ!!!
あの…あのね……っ…!!!」






もう勢いに任せて“私は桐谷慎が好きだ”と告白しようとした、その時。






「信じねぇ…!!俺は信じねぇぞ!!
伊織が…伊織がフェ○をやっただなんて…っ!!!!!」


「は、はあ~っ!!??」





涙目になりながら。

またまたしゅーちゃんは、こんなとんちんかんなコトを言いはじめた。


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