君を想うとⅢ~True love~
ほんとに?
ほんとに今、この問題を放棄して、早坂さんへの連絡を選んで大丈夫なのかな…。
なんだかその選択に確信が持てなくて悩んでいると
「大丈夫だよ。
行っておいで?高宮。」
桐谷慎が私の肩をポンと叩いた。
「…え…?」
ほんとに?
という気持ちを込めて彼の目を真っ直ぐに見つめると
「大丈夫。
俺と藤堂は逃げも隠れもしないよ。
最初から答えは4日後…って…約束だっただろ??」
桐谷慎は優しい目をしながら私の頭を優しく撫でる。
「焦るな、高宮。
俺は待ってるよ。お前の答えが4日後にも変わらずにいてくれることを心から願ってる。」
そう言って私をギュッと強く抱きしめた後。
「よし!!充電完了!!」
と耳元でささやいて、桐谷慎は私の体をポンッと放した。
「行っておいで?高宮。
早く連絡してあげたほうが龍は喜ぶ。」
桐谷慎がそう言って屈託なく笑うから。
私は…しゅーちゃんとの会話を断念して、早坂さんへの連絡を選んだ。
「じゃあ…ゴメン、私…行くね??」
「おう。」
「行ってらっしゃい、高宮。」
「うん!!二人とも…また後でね!!」
そう言い残して
私は地下を後にした。