君を想うとⅢ~True love~



高宮が去った地下の廊下。


アイツの背中が見えなくなったのを確認すると




「ったく…。
マジで部長に殺意を覚えましたよ。」


「え~?なんのこと?」


「誤魔化さないで下さいよ。
アイツの首筋についたキスマーク、俺が見逃すとでも思ってました?」





燃えるような瞳をしたまま、藤堂は自分の首筋をピッと指差す。
その場所は俺が高宮につけたキスマークの場所だった。







「なんなんすか、アレ。
マーキングのつもりですか??」







不機嫌そうに訊ねる藤堂に








「そうだよ?
それ以外にキスマークの意味なんてないだろ??」






あんなわかりやすい場所につけるのなんて、俺の趣味じゃない。


だけど、お子ちゃまで独占欲の強い誰かさんなら好きかなと思ったんだよね。



ああいうわかりやすい場所につけるのって。









フンとバカにしたような目で藤堂を見下ろすと





「ほんと…ムカつくわ、部長。
俺の嫌がるポイントをわざわざつついてどうするつもりなんですか??
優越感に浸りたいだけっすか?それともなんか意味があるんスか?」





藤堂はガキみたいにイラついて

尖ったナイフみたいにギラついた目をして俺を睨み付ける。







ふーーん。
やっぱコイツって独占欲の塊なワケね。






さっきの会話もキスマークも、お子ちゃまな藤堂くんには許せなかった…ってワケか。




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