君を想うとⅢ~True love~
……。
あ~~、くそっ!!!
祐吾から亜美の名前を聞くと……正直つれぇ。
祐吾の気持ちも
亜美の気持ちも。
鈍感な俺は察してやることができなくて…
結果的に俺は二人を死ぬほど苦しめてしまったという、痛い、苦しい思い出があるからだ。
亜美にあんなバカなコトさせたのも
祐吾に苦しい秘密を背負わせたのも
全部、俺の未熟さゆえだ。
だから……
亜美の名前を聞くと俺は苦しくて堪らなくなる。
幼稚で自分勝手で、人間として未成熟な自分と向き合わなきゃいけなくなるから。
アイツのコトを幸せにしてやれなかった負い目を感じてしまうから。
だから…ツラい。
なんとなく俺と祐吾の間ではタブーになってた亜美の話。
そんな亜美の話をわざわざ持ち出してきた挙げ句、祐吾は俺に向かって冷静に問いかけた。
「お前、伊織ちゃんのどこが好きなの??」