君を想うとⅢ~True love~



ハッキリそう言い切ると。
祐吾は真ん丸な目をしながらポカーンと口を開けて、アホ面のまんま俺をガン見する。







「言いたいコトがあんならサクッとハッキリ言ってくれ。そうじゃなきゃ俺はわかってやれねぇよ。」







フンッとふんぞり返って言い切ると






「……ハハッ…!!!!
アハハハハハ!!!!!!」






突然祐吾が腹を抱えて笑いだす。








「なんだよ。」


「いや。秀人らしいなと思ってさ。」








目の玉にうっすら溜まった涙を拭きながら。
祐吾はフフッと呆れたように笑う。








「お前のそういうトコは嫌いじゃないな。」


「アホか。男に好かれても何にも嬉しくねーわ。」


「ハハッ。
お前が欲しいのは…伊織ちゃんだけ…だからか?」





祐吾のその問いかけに俺は自信たっぷりにウンと答える。







すると祐吾はハァ~とため息を吐いてこう言った。






「お前の知ってる伊織ちゃんが、本当の伊織ちゃんの半分にしかすぎなくても……か??」







< 225 / 569 >

この作品をシェア

pagetop