君を想うとⅢ~True love~
「秀人。
恋と愛は似ているようで全く違う。ついでにいうと恋愛と結婚も全く違う。
お前はそこん所をよく理解ししてないんじゃねぇか??」
冷静に問いかける祐吾の目をまっすぐ見つめるコトができなくて。
「わかってるよ…そんなことくらい。」
居心地が悪くてフッとヤツから視線を反らすと
「わかってない。
わかってないからお前はそうやって自分で自分を苦しめてるんだろ?」
そう言って。
祐吾は俺の頭をパシンと叩く。
「よく考えろ。冷静になれ、秀人。
俺はお前を見てるとやりきれない気持ちになるよ。
お前は恋に恋してるただの小僧だ。」
そこまで言われて。
さすがの俺もカチンときた。
はあ?
恋に恋してる小僧だと??
ふざけんな。
そりゃーさ?
いつまでたっても伊織を忘れられずに、振り向いてももらえずにイジイジウジウジしてんのは情けねぇけどさ?
俺はただ伊織が好きなだけだ。
好きで好きで好きすぎて、頭がおかしくなるくらいアイツが好きなだけだ。
恋に恋してるワケじゃねぇ。
俺は伊織に恋してるだけだ。
ただアイツが好きなだけだ。
「ウルサイ。
お前に俺の何がわかるよ。」
パシンとアイツの手を払いのけると祐吾はハァとため息を吐いてこう言った。