君を想うとⅢ~True love~
あの時……、
私、避妊……した????
突然舞い降りた、甘い時間。
恥ずかしくて、消えてなくなりそうな程の羞恥心と
死んでしまいそうな程の快感。
あの時はあんな事件に巻き込まれるなんて思ってなかったから…
そんな準備なんてしてる筈もなく。
『気持ちよくなりたい?どう??高宮。』
『うん…、早く。
早く来て、桐谷慎……。』
快感だけに身を任せ。
あの時…
何も身に着けず、
私達は生まれたまんまの姿で
激しく、優しく
愛し合ってしまったコトを思い出す。
――もしかして……。
頭の中にふとよぎる予感。
私は無意識のうちに
お腹にそっと手を当てて、
ゆっくりと口を開いた。
「理央……。
お願い聞いてもらってもいい?」
「なによ、かしこまって。
あたしに出来ることなら何でもいいわよ?」
「産婦人科…ついてきてくれる??」