君を想うとⅢ~True love~
そう言うと。
理央は一瞬すごく驚いた顔をしたけれど。
冷静な顔を一瞬にして取り戻して、タバコの火をグリグリと消すと
「身に覚えが…あるってこと?」
真剣な顔をしながらそう訊ねる。
「うん…。1回だけ桐谷慎とそうなった時があるの。」
「いつ??」
「会社が停電になった時だから…1ヶ月半くらい前…かな。」
そう言うと。
理央はしばらく何も言わずに黙っていた。
そして。
運ばれてきたランチをゆっくり口にすると、決意を決めたような強い目をしてこう言った。
「……了解。
検査薬もアテにならない時あるもんね。
病院に行っちゃうのが一番確実で手っ取り早いわ。」