君を想うとⅢ~True love~



そう言うと。



理央は一瞬すごく驚いた顔をしたけれど。
冷静な顔を一瞬にして取り戻して、タバコの火をグリグリと消すと



「身に覚えが…あるってこと?」



真剣な顔をしながらそう訊ねる。






「うん…。1回だけ桐谷慎とそうなった時があるの。」

「いつ??」

「会社が停電になった時だから…1ヶ月半くらい前…かな。」





そう言うと。
理央はしばらく何も言わずに黙っていた。





そして。
運ばれてきたランチをゆっくり口にすると、決意を決めたような強い目をしてこう言った。





「……了解。
検査薬もアテにならない時あるもんね。
病院に行っちゃうのが一番確実で手っ取り早いわ。」






< 451 / 569 >

この作品をシェア

pagetop