君を想うとⅢ~True love~
家に帰ると
「ちょっとココに座んな。」
ずっと無言だった理央がダイニングテーブルを指さす。
言われるがままにダイニングチェアにゆっくりと座ると
「アンタ…、本気で産む気なの?」
厳しい顔をして理央が私に問いかける。
「うん、本気。
私、この子を産むつもり。」
キッパリと
強い目をして言い切ると理央はハァとため息を吐く。
「アンタね。
簡単に言うけど人間の子どもは犬や猫と同じじゃないのよ?
産んだらおしまいじゃないの。
出産費用だってかかれば学費だってかかる。医療費だってかかれば、育てるのには時間も手間もかかる。
アンタそこんトコわかってモノ言ってんの?」
まくし立てるように
言い聞かせるかのように
理央は厳しい言葉をズラリと並べる。