君を想うとⅢ~True love~
「…わかってる。わかってるよ、理央。
お金は貯金を切り崩しながら頑張る。贅沢しなければ親子2人で暮らしていけるお給料はもらってるもの。」
ありがたいことに今の会社はそれなりの大企業。
お給料もしっかりしてれば手当てもしっかりしてる。
それに…
うちの会社には同じ建物の中に社員用の保育園も設置されてるんだ。
離れてる時間は長いかも知れないけど、同じ建物の中にいるならちょっとした休憩時間にも会いにいける。
「私、ちゃんと考えてる。
ちゃんと考えて、この子を産みたいって思ってるんだよ、理央。」
まだ小さいお腹をさすりながら、私は強い意志のある瞳を理央に向ける。