闇のプリンス ~オオカミと死の女神~《休載中》

「そんなバカな。 マリノはどうしているのだ 」


レーアは苛立ちを見せながら、広間を出て行ってしまった。

その後にルナも続く。

ダーク、何をしようとしているの?

一体何を考えているのよ。


「樹里、部屋でレーアと何があった 」


2人の姿が見えなくなると、モーガンがそう尋ねた。

みんなが私に注目している。

今は・・・


「言えないの。 でも、彼女は悪い人じゃなかった 」


「なんだよそれ。 でも仲間には見えないけどね 」


ケイトの言う通り。

まだ、私たちの味方になってくれたとは言えない。

でも、彼女たちから何かしてくるようにも見えない。


「お姉さんの手がかり、見つかりそうか? 」


ルキアの問いかけに、私は眉を下げて首を振った。

ここには、いない気がする。

ただの勘だけれど。

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