闇のプリンス ~オオカミと死の女神~《休載中》
突然男の人の声がして、隣りに現れたのはルキアだった。
もう、誰かとダンスに行っちゃったかと思った。
「相手が…いないから 」
目を泳がせながら、髪を触る。
緊張する。
「ふーん 」
興味なさそうな返事。
自分から聞いておいて失礼な人。
「あんたって、変わってるよな 」
「え? 」
ふと隣を見ると、彼は遠くを見る目をしていた。
「なぜか、見透かされてる気分だ 」
そう鼻で笑ってこっちを見た。
「見透かすって…… 」
「あんたが近くにいると、波長がおかしくなる 」
やっぱり、嫌われてるみたい。
私は俯き加減に視線を落とした。
「俺たち、みんな興味あるよ 」
ドキッ。
な、何よ興味あるって!
いや、これは変な意味じゃなく、物体として興味があるだけだっ!