闇のプリンス ~オオカミと死の女神~《休載中》
もしかして、ルキアの知り合い?
パーティーで優希が見た人って……
目が合うと、その人はすぐどこかへ行ってしまった。
待って!
慌てて草原を駆け上がると、もう彼女の姿はなかった。
なぜか気になって仕方なかった。
今日はルキアの家に招かれて、一緒に食事をする事になっていた。
今後の話をするつもりなのかもしれない。
メイド服を着た女性が、サラダやスープ、パン等を運んできた。
ルキアの家、お手伝いのメイドさんいたんだ。
「さあ、遠慮せずに食べて 」
レイが優しく笑って、グラスにグレープのような赤っぽいジュースを注いでくれた。
みんなで乾杯をして、食事を始める。
「早速だけど、最近何かおかしな事が起こったりしてないかな? 」
そうレイが問い掛けてきた。
特に心当たりはないと答えると、気になることでもいいと追求された。
「ないけど……どうして? 何かあったの? 」
みんなの顔を見渡すと、ルキアが口を開いた。
「最近、魔界から人間界に出入りしてる者がいると情報が入って。 もしかしたら、接触しに近付いて来るかもしれない 」
近頃は落ち着いていたから、知らなかった。