小悪魔メイドはエリート社長様専用
秘書の人がお金を用意してくれて私は無事に解放された。



私たちは車に乗り込む。



「!?あなたは『ピンキー』のキャバ嬢」


初めて『ピンキー』に来店した時。
透真の隣に居た…人だった。


「田園調布の自宅まで飛ばせ」


「畏まりました…」


透真の命令で秘書の人は…メインの通りに車を出して高速に入った。


私も透真も無言。


透真は私から顔を逸らして…窓の外を眺めていた。


噤んだ形のいい唇…
考え込んだ横顔…


私はジッとしばらく透真を見つめる。

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