愛し過ぎたから


まだ震えはおさまらないが、なんとか歩きドアを開けた。


隣に住む柳田さんが、旦那様と一緒に立っていた。


『今ね、主人が仕事から帰ってきたとこなんだけど、お宅の前でおかしな格好した男がドアにへばり付いてたって言うもんだから。』


優しそうな40代くらいのご夫婦。


思わず二人の顔を見たら涙が溢れた。




< 44 / 146 >

この作品をシェア

pagetop