《完》オフィスでとびきりの夜を
「せっかく今夜は莉央と
過ごせると思って、
楽しみにしてたのになぁ。

はぁ……ショック……」



ロコツにガクッと肩を
落として、ションボリした
声を出す瑞樹。



ただのポーズだろうって
思うのに、つい心が
チクッと痛んじゃう。



「ちょっと、あたしまだ
行かないとは言って――」



「えっ? んじゃ、来るの??」



「え、あ……ウン……」



「なーんだ、よかった♪

てっきり怒って帰る気かと
思ったよ」



「……………」



――はぁっ、ダメだ。


やっぱあたしは、瑞樹には
かなわないよ。



だってあたし……瑞樹の
一挙一動やちょっとした
表情の変化が、気になって
仕方ないんだもん。
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