俺はお前だけの王子さま
露天風呂の2人
初日はほとんど移動で時間を費やした。
辺りはすっかり暗くなっている。
湯けむりの中
熱いお湯に浸かりながら
景色を眺めた。
俺的に…
露天風呂はやっぱ冬に限る。
「雪が無ぇ…」
「は?そりゃ~お前6月だもん」
気持ちよさそうに空を仰ぎながらヒロキが答える。
俺たちはリゾートタイプの宿舎につくと
時間帯を分けて
お風呂に入ることになっていた。
区切られた隣の敷地から
はしゃぐ女子の声が聞こえる。
仕切りを見てヒロキが笑う。
「なぁ…ジャンプしたら向こう覗けそうじゃねぇ?」