俺はお前だけの王子さま
ユキナの卒業が近づいた。


俺とユキナは
たまに体を重ねる関係になっていた。


ユキナを好きなのかは
正直分からない。


だけど…

可愛いとは思っていたし


なにより
初めての経験に
それなりにハマッていた。






そんな時だった。


いつものように
俺はヒロキとバスケをしていた。




休憩中


コーラを飲みながら
腰をかけたヒロキが俺に言った。


「なぁ、春馬~…」


「あ?」


「気まずいから黙ってたんだけど」


「あぁ…」



「俺…ユキナと付き合ってる」




「……は?」


俺は思わずヒロキを見た。



「黙っててわりぃ…やっぱ春馬には言っときたくてさ。」


申し訳なく笑うヒロキに
俺は言葉を失った。


「アイツもうすぐ卒業だろ?
そろそろ言っても良いかなと思ってさ」


はにかむヒロキ。








「……いつから?」



やっと出た俺の声に

ヒロキは夏からだと言った。



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