俺はお前だけの王子さま
女子と話している渡瀬 愛子は

今までのヒロキの女とは
正反対のタイプだった。


顔は悪くないけど…

ヒロキに対して清純女すぎる。


少しキツく言ったら泣きそうな面倒くさい系。


まじであれ狙う気か?



「俺の新しい挑戦なんだって。
渡瀬さんみたいな子が男にハマると絶対エロいと思うんだよね」


爽やかに笑うヒロキ。

台詞と表情が合ってねぇよ。


まぁ…あの女がどうなろうと
俺には関係ないし構わないけど。





昼休み

ヒロキは早速行動に出た。


教室で友達と弁当を食べている渡瀬に話かけるヒロキ。


「渡瀬さん?」

「え…?はい」


振り向いた渡瀬 愛子は少し
驚いた顔だ。


向かいの女子も
びっくり顔で頬を染めてる。



あほらし…


ヒロキは白い歯を見せて
笑っていやがる。


「昨日は王子が委員サボって
ごめんね。俺がきつく言ったからさ」



少し離れた席で
どかっと足を組んで座る俺を
指差して笑うヒロキ。



そんな俺を
渡瀬は少し見てから言った。


「王子君、反省してるようには見えないけど…」



…当たり前だ。

別に反省してないんだから。






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