俺はお前だけの王子さま
「とにかくもう行くぜ?」


スタスタと歩き出すヒロキ。


はぁ…?

ありえねぇ…

マジでむかつく


「てめぇ…待てよ!」


俺の殺気だった声に
ヒロキはくるりと振り向いた。



「ん?早く来いよ~?」

場違いなくらい
まぬけな顔のヒロキ。


は…


思わず殺意が抜ける俺。


「はぁ…」


俺は力なくラケットを台に置いた。



ある意味…

またヒロキの勝ちだ…



なんだかやりきれない思いで
俺はヒロキを追いかけた。




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