俺はお前だけの王子さま
それにしても暑い


さらされた素肌が、ジリジリと焼けていく感触。


足の裏は、浜辺の温度でサンダルをはいていても熱かった。



「お待たせ~!」


俺たちの背後から夏木の声がした。


俺たちが振り返ると、夏木は
ヒロキ待望のビキニ姿だった。


「おぉ~いいね♪」


ヒロキは小さく口笛を鳴らした。


恥ずかしそうに笑う夏木。


「あれ?愛子ちゃんは?」


「今、着替えるから、もうすぐ来るよ~」


夏木は脱衣場の方向を見ながら答えた。



「ちなみに…愛子ちゃんもビキニ?」


爽やかな笑顔で
厚かましい質問をするヒロキ。


ヒロキの質問に
夏木は何かを思い出したように笑いだした。


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