俺はお前だけの王子さま
王子くんの腕から解放された私はようやく体を起こそうとした。


そんな私の腰に体を寄せた王子くん。


ぎゅ…と、王子くんはもう一度私に抱きついてきた。


「え…?!」


半分起きた私の腰に腕を回してお腹の部分に顔を埋める王子くん


なな…

「ちょ…ちょっと…恥ずかしいよ…」


「ん、あと5分…」


「………///」


私は仕方なくそのまま王子くんの頭を撫でた。


なんか…猫か子供をあやしつけてるみたい



すぅー…すぅー…

頭を撫でると王子くんから気持ち良さそうな寝息が聞こえてきた。


「………」


かわいい…

王子くんが甘えてる…


胸がきゅんとしてポカポカしてくる。


普段あんなに無愛想でクールなのに


寝起きの王子くんは小さい子供みたいなんだ。


結局王子くんはそのまま30分くらい寝ていた。


そして私は足が痺れてしまった。











「うぅ~…ジンジンする」


「…痺れる前に起こせよ」


足をさする私の前にいるのは
もういつもの王子くん。


「だって…」


あんなに可愛い王子くん…

もったいなくて起こせないよ


そんな私に王子くんは


「…さっさと着替えろよ」


呆れ顔でそれだけ言うと

顔を洗いにさっさと部屋から出て行ってしまった。


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