俺はお前だけの王子さま
「緊張してんの?」


王子くんが少し意地悪を言うように私を見る。


「そ…そりゃ…緊張するよ」


じわりじわりと私に近づく王子くんに私も少しずつ後ずさる。


「なんか王子くん…かかかっこよくなりすぎてるんだもん…」


胸がドキドキうるさくて

緊張し過ぎて何を言ってるのか分からない。


その時

トン…と背中が行き止まりになった。


「っ……」


振り向くと息を呑むほどの一面の夜景。


王子くんはついに私の目の前にきた。


王子くんの黒い瞳に夜景が反射して妖艶に光る。


どうしよう…

どうしよう…


なんか緊張し過ぎて頭がくらくらする


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