俺はお前だけの王子さま
「それより結婚式はどうしましょう?せっかくだから盛大にしたいわ」


母親はひとりテンションをあげた。


「お前の結婚式じゃないんだから本人達の好きにさせなさい」


「…………」


親父のピシャリとした一言で、シュンとなる母親。


俺はそんな二人に呆れつつ言った。


「とりあえず、渡瀬そろそろ帰らすから」


「え?大丈夫だよ?」


そう言いつつ渡瀬の顔色には
なんとなく疲れが見える。


「あのな、いい加減むりせずにたまには黙って素直に従えよ」


お前の体はもうお前だけのもんじゃねーんだぞ


俺がそう言おうとした前に俺の言葉に親父が腰を上げた。


「そうだね、大切な時だから。ゆっくり休みなさい」


親父の言葉に渡瀬は小さく頭を下げた。


「ありがとうございます。」





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