キミといたくて ~YUI~

亜矢ちゃんの表情が、みるみるとふくれっ面に。真由美は「人見知りだから」って言ってたけれど、絶対そんな理由じゃないと思う。

「いいなぁ。あたしも聴いてみたい」

「うん、聴いてみて! 面白いよぉ! 明日にはまわせると思うから。いいでしょ? 亜矢」

「……うん」

返事をくれるのは真由美だけ。亜矢ちゃんは目も合わせてくれないし、今だって、あたしにMDを貸すことを嫌がってそう。

ムカつくから、同じことをしてやった。

「昨日の映画、面白かったねぇ」

「うん! ずっと前から、観たいって思ってたやつだから、行けてよかったよ~」

亜矢ちゃんにはわからない話を持ち出したの。

「そうそう、昨日ふたりでプリクラ撮ったんだぁ。後であげるね!」

真由美は、土日を別で過ごした亜矢ちゃんのことを気遣っている。でもあたしは、あえてその話も。

「プリクラって言えば、あの変顔!」

入りづらい、と思わせるようにした。
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