愛玩子猫のしつけ方




それから、葉山くんはあたしにめちゃくちゃ謝って…絶対に誤解とくからって言って帰って行った。


あたしは復活したお腹の痛みに耐えながら何とか家に帰った。


部屋に入るとベットに入ってお布団を頭からかぶってまるまった。


相変わらずお腹はめちゃくちゃ痛かった。


「……ふ…ぇ…っ…」


目をぎゅっとつぶるとたちまち涙がにじんだ。


由貴くんの…小さくなっちゃう背中と……、傷ついた瞳が忘れられなかった………。



例え誤解であっても……あの優しい人を間違いなく、あたしが傷つけたんだ………。



「……っ、由貴くん…っ、由貴くん……っ!」



あたしはこの日、痛いお腹のせいにして…お腹を押さえてひたすら泣いた。





「……由貴くん…っ……ごめんなさい……!!」

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