‐Ever Lasting‐
「ごめんねクロ、私のせいで…」

ようやく治療が一段落したところで、クロはスースーと寝息を発てている。


「驚いたじゃろう?」



洗面器に冷水を汲んできた老人は固く絞ったタオルをクロの額にのせる。

「あの、すいません。私のせいで…」



「なーに、気にすることはない。悪いのはお嬢ちゃんじゃないよ。」



恵比寿様のように老人は笑う。



「この子は本当に無鉄砲で困る。」



その視線はどこか淋しそうに見える。



「あの…クロは、クロは大丈夫なんですか?」




「心配するでない。今はもう大丈夫じゃよ。」



「……良かった。」



ガクッと体の力が抜ける。足が言うことを聞かない。


「疲れたじゃろう。今日はもう遅い。ゆっくり休みなさい。」




「…すいません。」


「すまんが、この子の隣で良いかの?」

断る理由はない。


「大丈夫です。」


「ゆっくりおやすみ…」



灯りが消えると私はスゥーっと眠りについた。
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