月影
「あ、あの!私は伊達深幸って言います。もし…」

深幸が言いかけたその時だった。

「こた?」

不意に女性の声がした。
コタロウは振り返ると、すまないが、と言って、その場を去って行った。


…そうだよね、急に声かけられても、困るよね。


しかし、自分の行動力には正直驚いた。まさか、コタロウをナンパしようとするなんて、思いもよらなかったからだ。

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