月影
そこに記載されていた数字は、外車が余裕で買える金額が表記されていた。

「彼、知り合いなんですか?」

言われて私は、少し困った顔をながら、首を横にふった。

「私は知らないんですけどね…」

言って言葉に詰まった。

「まぁ、深くは追求しませんよ。今後どうされるのかわかりませんが、もし健康保険に彼が入ったら教えてください」

にっこりと笑う先生に、私は頭を下げ、サインをした書類をまとめて渡した。

「わかりました。お手数をおかけします」




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