ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
◎駿



「「おかえりなせぇ、若!!宇佐さん!!」」

「おう、ご苦労さん。」

「ただいまー。」






今日は久々に借金の取り立てに出た。





あんま急かさねぇけどな。





んで、また宇佐に怒られた。





「甘過ぎる若のせいで疲れた…。」

「うるせぇな。返してさえくれればいいじゃねぇか。」

「返さねぇこともあるからキツく言うんだって。」






俺やっぱ組長なんて器じゃねぇよな。





でも親父が山寺の家系の人が良いらしいし、雅弥は「駿のが向いてる」って言うし…。





それでも与えられた役割だし、嫌いではないからやる。






「お前もっとマジになれば?」

「マジ、ね…。そんなの今まで一回もなったことねぇし、なる予定も無い。」






隣で呆れる宇佐。





マジって何かわかんないし、なれる気もしない。





恋愛も仕事もそんなかんじ。





特に暗い過去も何もないんだけど…。





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