SugarⅡ


「なぁ、あんたらさ…」



涼が口を開いたかと思えば、近くにいた女達は、ビクリと肩を震わせた。



「俺が気付かないとでも思った?」



笑顔で言う涼の、いつもと違う感じに戸惑う。


何も考えてないようなやつだと思ってたのに。



調子狂うなー…



「お前らがこいつらの陰口言ってることぐらい気付いてんだよ。
グチグチ言いやがって、俺が誰と話そうがお前らには関係ねぇだろーが。」



女の子たちは泣きそうで、何だか申し訳なくなってきた。



涼が言ってくれたおかげで、ちょっと落ち着いてきたし。



「涼、もういいよ。」



腕を掴むと、引っ張られるような感覚と共に、そのまま体が傾いていく。




「俺がこいつのこと好きだから話しかけてんだ。 文句があんなら全部俺に言ってこいよ。」



,
< 152 / 167 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop