空を泳ぐさかな 【短編】
土曜日の公園にはたくさんの人がいた。
お母さんに手を引かれた小さな女の子が、私の吹いたシャボン玉を追いかけて走る様子は、とても可愛かった。



あれくらい小さかったとき、私は何を考えて生きていたのだろう。

その時の記憶なんて、シャボン玉が好きだった事ぐらいしか覚えていない。

夢いっぱいに生きていたんじゃないかななんて思うのは、今の自分が、情けないからなのかもしれない。



< 5 / 23 >

この作品をシェア

pagetop