空を泳ぐさかな 【短編】
夕方四時を過ぎると、公園にはほとんど人が居なくなった。
お母さんたちはもう夕ご飯の準備を始めるのだろう。

秋の夕暮れは早い。

いい子はみんな帰る時間。

だけど私は帰らない。
いい子ではないし、日が完全に落ちるまではまだ一時間はある。

目の前に交番があるこの公園には、危ない人だって来ない。
これは小さい頃から通 っているから知っている事。
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